4月15日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十四日】遅々として進まない農地改革を推進し、土地なし農民の入植対象地を拡大するために連邦政府は十三日、対象地の判断基準となる農地の生産性をさらに引き上げた、新基準案を発表した。
現行の基準は一九七五年の農牧地調査結果に基づき定められているが、農地改革省(MDA)の新基準案は、牧草地については九五年の一ヘクタール当たり飼育頭数、農地は九九年から〇三年の平均収穫量に基づいて作成された。
例えばパラナ州とサンパウロ州で生産される大豆の場合、現在は平均収穫量が一ヘクタール当たり一・九トン以下の農地が入植対象となるが、新基準では二・九トンに引き上げられる。収穫量だけでなく、州と地域の分類も一部変更される。
しかし、新基準案はまだ政府の総意とはなっていない。ロドリゲス農務相は、干ばつにより生産性が下がっている今年は基準変更に適当な年ではないと、農業政策審議会での検討後に新基準を正式に発表すると述べた。
農地占拠運動(MST)の幹部らは十三日、労働者党(PT)党首や下院リーダーのメンバーと会合を持ち、入植地の確保が容易になると今回の基準変更を歓迎すると述べた。一方、農場主からなる各団体は、農務相と同じく、変更の時期が適切でないと訴訟も辞さない構えを見せている。