4月15日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十四日】サンパウロ州連警は十三日、警官五十人を動員してサンパウロ市とセーラ・ネグラ市の同一旅行社を急襲して職員二人を逮捕するとともに、多額の現金、コンピューター、書類を押収した。さらに連邦経済公庫の部長も逮捕した。
連警は旅行社の経営者でもあるセーラ・ネグラ前市長を首謀者とした、外為の不正操作を内偵してきた。「狐狩り作戦」と名づけられた捜査により、旅行社が架空の口座を設けて外貨を不正に操作していた事実を突き止め、逮捕に踏み切った。
連警によると、一味は主にセーラ・ネグラ市の企業から金を預かり、外貨への両替、外国送金、外国からの送金の受け皿となり、月間一千万レアルを運用していた。一味は外為法違反、資金洗浄、犯罪組織結成の罪で起訴される。
架空口座への振込は連邦経済公庫の部長が担当した。連警が逮捕に向かった際、同部長は連警を待たせて別室で不正資金を他口座に移す作業を行った。ところが逐一モニターに写し出されたことで現行犯逮捕となった。連警は首謀者の前市長を指名手配し、行方を追っている。