4月15日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十日】市中銀行の諸々の手数料や延滞金利の徴収に、行き過ぎだとの批判の声が上がっている。口座を開設し銀行を利用している人は、手数料などの口座からの自動引き落としに十分注意するよう関係者は警告している。
大手銀行は昨年、軒並みに史上最高の利益を計上したが、関係者によると、ウの目タカの目で何がしかの名目をつけて手数料を徴収した結果によるもので、本来のサービス業から商業主義に染まっていると指摘している。
今回問題とされたのはシェッケ・エスペシアル(特別融資枠つき小切手。口座に残高が不足していても銀行が一定枠まで支払ってくれる)で、これまで通常だった口座開設手数料および三カ月毎の更新料のほかに、融資管理の名目で新たな手数料がお目見得した。
ウニバンコ銀行は、三カ月毎の更新料一率二〇・九〇レアルに加え、新手数料〇・二九%の徴収を決め、二月から実施している。例えば一万レアルの枠の場合二十九レアルが口座から自動的に引き落とされる。この二つは、小切手を使用しなくても引き落とされるもので、延滞金利の月七・九七%を考慮するとバカ高いツケを払っていることになる。
イタウ銀行では口座新設に四レアル、融資に七・五〇レアルのほか、新手数料〇・二九%を新設してウニバンコに追随した。ブラデスコ銀行は一九・五〇レアル、レアル銀行は二〇・八〇レアルを新しく適用した。
ウニバンコ側は今回の措置を昨年十二月に全ての顧客に通知済で、このほかホームページでも説明し電話オペレーターも紹介したと説明している。これに対し消費者保護団体は、顧客に通告しただけでは契約更改にならないとして、消費者保護令第四十一条に定められた、双方の合意による契約更改に違反していると指摘している。
このため利用者は徴収を拒否する権利を有しているとしている。現にウニバンコの顧客の女性は二月に新措置の二十九レアルを口座から引き落とされたが、銀行に抗議して返還させた。
これにともない同団体は、シェッケ・エスペシアルを保有しながら枠を使用していない人はいたずらに手数料を払っているので、これをキャンセルし普通の小切手のみを使用するよう勧告している。このほか銀行から送付される残高照合書をよくチェックして不審な点は問い合わせするよう警告している。