4月20日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十九日】サンパウロ市中心部サンジョアン通りの州刑務所管理局前の路上で十八日午前九時、刑務所の服役者らの家族や縁故者による前代未聞の抗議デモが行われた。警察の発表では四千人だが、主催者側は八千人としている。
デモ隊は州内各地から二百十台のバスに分乗してきたが、路上にあふれたため、うち二十台の参加者は規制により立入り禁止となった。抗議は州内百三十四カ所の刑務所や拘置所の面会規制に対して行われた。ナガシ・フルカワ局長によると、新規制の伝達ミスで誤解があった模様で、デモ隊は納得して散会したという。
これまでの面会は土曜と日曜の週二回、二人づつ許可されていた。これを同一人物が週二回面会したら、翌週は一回のみに制限したもの。受刑者らはこの規制を翌週は面会の全面禁止と取り違えたようだ。同局によると伝書鳩でもあるまいし、同一人物が連日面会の必要はないので、規制を改正したと説明している。
初の試みで多数の参加者に気を良くした主催者側は、これまで問題があると暴動を起こしていた受刑者に「これからは我々家族が抗議して解決するから任せろ」と言うつもりだとした上で、暴動が減れば当局も喜ぶだろうとうそぶいていた。付近一帯は午後一時まで車両通行止めとなり混乱した。