4月20日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙三月二十日】中国経済の成長振りは、ブラジルにとってただ驚きだ。中国の経済成長率が現状を維持するなら、二〇〇五年も国内総生産(GDP)が昨年の九・五%を超過する可能性があるとゴウドマン・サックス社はみている。
さらに同調査で一、二月における中国への外国投資は五三%増、輸出は三七%増、工業生産は一七%増、国内市場の売上げは一四%増と、中国経済は好調だとしている。特に国内市場の成長は強み。人口は十三億人もあり、一人当りの所得が月わずか八十ドル。まだまだ大きく伸びる可能性が十分ある。
ブラジルの中国向け輸出品は、大豆と鉄鉱石という時期的なもの。大豆は四月から収穫が始まる。鉄鉱石は国際市場で高騰したため船積みが四月になった。政府の予測では、〇五年度対中国輸出は六十五億ドルに達するという。
〇四年の対中国貿易収支はブラジルが十七億ドルの出超だった。政府は対中国貿易均衡のため、中国製品や工業用原料をさらに輸入するよう呼びかけている。中国経済の急成長で、大豆や鉄鉱石の需要はさらなる増加が予想されている。対中国貿易は前途洋々だ。
飛ぶ鳥も落す勢いの中国への輸出を増やすため、もっと中国製品を購入する必要がある。あふれる人口を抱える中国は、国が消費するだけの穀物と工業原料である鉄鉱石を産出できない。それでブラジルの農産物は将来、中国に向けて大量に輸出される見込みだ。
ブラジルにとって貿易拡大の大きなチャンスが、中国で口を開けて待っている。次のチャンスは、大型プラントの輸出。ブラジル企業は、もっと精力的に中国貿易に取り組み中国市場を征服すること。ブラジル・チームは十分ベンチを暖めた。これからは、グラウンドに入りゴールを決めることだ。