4月20日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十八日】サンパウロ州サンタ・ジェルトゥルーデス市で陶磁器用の白磁土大地層が発見されたのは八〇年代だった。実用化に踏み切ったのが九〇年代、いまや国産タイルの生産の五二%を占めようとしている。
同市産のタイルといえば当初、白タイルと赤タイルが専ら生産され、評価が低かった。当時タイルの本場はサンタカタリーナ州だった。同市のタイル生産者はサンタカタリーナ州へ見学に出かけた。そこで大発見したのは、陶土に混じる白磁土だった。
同市は、表土を掘り下げると白磁土があることは知っていた。しかし、それが大地層を成している宝の山であるとは誰も知らなかった。しかも表土から余り深くないので、採掘費も安くつく。白磁土の材質を分析依頼すると、世界でもまれな良質の白磁土であることも判明した。
同市の白磁土は、価格もトン当り三十五レアルと他州より格別安い。その上、原料調合の必要もない。直ちに粉砕したら、プレスに掛けられる。湿度も九%とおあつらえ向きで、生産工程が大幅に省ける。
他州がタイル生産で低迷する中、同市のタイルは二ケタで成長している。タイル生産地としても先発メーカーを凌駕した。