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予想経済成長率を下方修正=政府=景気の陰り認める=工業生産、正規雇用が減少=公共債務抑制で景気回復

4月21日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十日】政府は十九日、二〇〇五年度予想経済成長率を四・三二%から四・〇%へ下方修正した。修正は、予算基本法(LDO)に沿った〇六年度予算案作成の一環とみられる。高金利と工業生産の減速化により、景気に陰りが見え始めたことを政府は認識したものと思われる。正規雇用は、〇五年第1・四半期に前年同期比で一五・八八%減少した。経済指数は右肩上がりから緩やかな横ばい状態に入り、景気の減速化を物語っている。
 政府は、〇四年度予算編成の際に掲げた経済成長楽観予測の看板を降ろした。市場関係者が、計算した〇五年度の予想経済成長率三・六七%より少しはマシ。政府の財政スタッフが予測する景気の減速化は、インフレの昂進と高金利の継続を原因としている。
 正規雇用が〇五年第1・四半期、前年同期比で約一六%減少し、三月は前年同月比で四・八四%下げた。雇用創出は、〇四年に百五十二万三千人が就職したのに、〇五年は百二十万人の見込みとなっている。特に農業部門の雇用減少が顕著。
 LDOでは、〇五年度の基本金利(SELIC)が平均一八・六六%とされている。現行は一九・二五%だ。政府が〇五年度予算編成を行った、〇四年八月に見積もられた平均SELICプラス五%とみている。
 中央銀行は〇四年九月、当時懸念されたインフレ圧力を抑えるため基本金利の引き上げに踏み切った。高金利政策は以来、景気の足かせとなっている。政府は予算編成に当たって国内総生産(GDP)に占める公共債務率が高く、今後増加または辛うじて同水準を保てるかどうか、懸念している。
 連邦政府と地方自治体の債務は現在、〇四年度GDPの三〇・八一%を占める。それが〇五年度では、GDPの三一・七七%との予測。それを〇六年にGDPの三一・五%に、〇七年に三一・〇七%に、〇八年は三一・〇六%に抑える方針を維持し、〇五年に予想を実現すれば、〇六年から景気は回復する。
 政府は、〇六年以降経済成長率は四・五%以上のペースで伸びると予測している。〇四年八月時点の政府歳出と比較すると、現在は三百二十八億レアルも歳出が増加した。政府の計算で非現実的な点は、〇五年度インフレ率を五・一%としていること。実勢インフレ率は六・一%を回っているのに、中銀の目標インフレ率に固執している。
 〇五年度経済戦略を巡っては、政府内でも戦略変更と現状維持で二分している。目標インフレ率は、原則論一点張りから現実に即した変革を要求する意見がある。変革論者は、メルカダンテ上議とベルゾイーニ労働相だ。現行SELICはインフレには効果がなく、公共債務率を引き上げ、政府の台所を窮地に追い込んでいるだけと主張している。
 労働相は通貨政策委員会(COPOM)の開催に先立ち、基本金利は一九・二五%を高金利の上限にして欲しいと、中銀の通貨政策を批判した。インフレ抑制の道具としての基本金利の効果は、インフレの四分の一までが限界だという。公共料金や原油、鉄鋼などの値上げがそれを如実に示していると労働相は訴えた。

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