4月23日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十一日】連邦最高裁(STF)は二十日、リオデジャネイロ市内の公立病院六カ所の運営に連邦政府が介入し、市の職員や設備を利用することを禁じる判断を下した。
一人が欠席、残る最高裁判事十人が満場一致で、連邦政府の介入を定めた大統領令に反対する権利保障令状を承認。ジョビン最高裁長官は、今回の決定は即効力を発すると述べた。政府の行動は憲法が定めた連邦政府の権限を超えたもので、介入には正当な理由がないと最高裁は判断した。
政府は三月十日、「公立病院の惨たんたる状況」を理由に大統領令を発令、翌日以降、保健省が市立病院二カ所、連邦病院四カ所の運営に介入した。一方、セザール・マイア・リオ市長は、政府の介入が病院運営をさらに不安定なものにすると異議を申し立てていた。高裁までの判断は、すべて政府の介入を認めたものだった。
大統領府は満場一致で決まった今回の決定に衝撃を受けた。保健省は最高裁の決定に従って介入を中止すると発表したが、いつ、どのように行うか、詳細については明らかにしなかった。
最高裁の決定は、政府の介入に賛成していた医師組合の代表らを驚かせた。「今回の決定は一歩後退だ。市は運営に必要な措置を取って来なかった。患者が死亡するようなことがあれば、市を刑事告発することになる」とリオ地域医療協会のアラウージョ会長はコメントした。