4月26日(火)
サンパウロ日伯援護協会(酒井清一会長)は二十日定例役員会を開き、専門委員会の委員長などを決めた。名誉会長に就任した和井武一前会長が、継続して日伯友好病院経営審議会会長を務めるほか、今年から空席となっていた事務局次長に、旧南伯農協中央会元専務理事の笠原久尚さん(57、二世)が抜擢された。
専門委員会は、各部門の運営方針などを議論する機関。施設の場合は、現在地に顔のきく常任理事が選出されるのが一般的だ。
今年は役員改選があったことなどから、尾西貞夫第一副会長が財務基金委員長、吉川邦彦第六常任理事が特別企画委員長、菅野鉄夫第三常任理事がカンポス桜ホーム経営委員長、山下忠男第八常任理事が福祉委員長に選ばれた。
友好病院は年間予算一億二千万レアルで援協予算の九割を占めるため、経営審議会の責任は重い。医療機器の更新や設備を拡張する場合に多大な費用がかかることから、会長を退いたとはいえ、和井名誉会長に舵を託すことになった。
社会復帰センターやすらぎホームが老朽化。今後改修・新築計画の是非が検討される見込み。その資金は日本側の援助が頼みだ。国際協力財団などと深いつながりを持つ和井名誉会長を何らかの形で残しておきたいとの配慮があるようだ。
笠原事務局次長は、故富森敏雄南伯農協中央会理事長の片腕と言われた人物。同会解散後、精算人の一人として残務整理を預かった。二〇〇一年十月に援協に就職。経理や人事で活躍してきた。