5月6日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙一日】空の旅の利用客が過去十二カ月間、二〇%増加し好況を呈したことを受けて、航空各社は機内サービスの向上を打ち出している。航空料金は大差がないため、サービスで利用客をひきつけようとの魂胆だ。とくに注力されるのが機内食のサービスで、従来よりメニューを増やし、他社との差をアピールしている。
リオーサンパウロ間を飛ぶシャトル便、ポンテ・アエレアは各社共同乗り入れでドル箱の存在だが、それなりに競合が激しい。ヴァリグ航空は財政難であえいでいるが、思い切った機内食サービスを始める。従来は経費節減のため温かいサンドイッチ一個だったのを今後、時間帯によりサービスをバラエティにする。朝は熱いココアと温かいパン、昼食時は温かい食事にビールとジュース、午後五時半以降はスコッチウィスキーにワイン、スープとフェイジョンを提供する。
またTAMはアルゼンチン路線でこれまでのプラスチック弁当を廃止し、陶器による温かい食事とガラス製コップで飲物をサービスする。また各社とも路線により、その土地の有名レストランの無料食事券を配布するサービスを始めた。
機内食のサービス低下により、三十社の機内サービス組合に加盟している従業員はそれまでの一万八千人から六千五百人に減少していた。しかし、ここに来て八百人の増員が見込まれている。
グアルーリョス市のサンパウロ国際空港で機内食を製造している五社の中の最大手スカイ・シェフは、離陸する二十四時間前から準備に入る、新鮮な素材が要求され、国際法に乗っ取った衛生基準で調理される。毎日、航空会社二十社の国際線七十二便に、六百種の一万二千五百個の機内食を納入している。