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東京農大の入学式へ=記念植樹=USP学長招かれる

5月10日(火)

 【東京】東京農業大学の入学式が、去る四月六日、同大学世田谷キャンパスで行われた。海外の姉妹大学十八校の一つ、サンパウロ大学のアドルフォ・ジョゼ・メルフィ学長が来賓として出席、あいさつを述べるとともに、構内にイッペーの記念植樹を行った。
 同大学のOBは、ブラジル移民の大学卒なかで、もっとも人数が多く、日系社会の中堅、「全員アグロノモ」として、地位を築いている。また近年は、国際食料情報学部の特別給費留学生をブラジルから継続して招き、ブラジル国および移住者子女に大きなチャンスを与えている。
 進士五十八学長は、卒業式の式辞で「私は、二十一世紀は『農』の時代だと確信している。二十世紀型『都市と工の時代』がもたらした負の遺産を解決するには、『農』の理念と方法が最も有効だと考える。かけがえのない生命や地球、人間の衣食住万般にわたる科学と技術、そして何よりも『文化』である『アグリカルチュア・(農)』への期待は、さまざまな『文明の衝突』で混乱する時代にあって、ますます大きくなっている。わが東京農大と農大生の社会的責任と使命の大きさを深く認識してください」と述べた。
 メルフィ学長は「日本とブラジルの友好、特に大学という学術界における盛んな交流は、今日のように日本とブラジルを近しい存在にし、拡大されるべきと考える。なぜなら、その交流はすべてにおいて成長とすばらしい成果をもたらすからだ」とさらなる交流を希望した。 (佐藤貞茂さん通信)