5月12日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十一日】科学技術が一九九八年から二〇〇三年の間で全国平均五二%の成長を遂げ、この分野の重要性が認識されつつあることが実証された。科学秘術の公共機関での研究開発の予算、企業の実用化のための投資、大学での知識高揚などが成長の要因となった。
科学専門機関が結果を発表したもので、実用化は毎年五四%の成長となっている。世界平均は九%に満たないことから、遅らばせながら、ブラジルの科学技術の発展は目ざましい。世界への貢献度は九八年の一・一%から一・五%へと上昇した。
なかでも研究機関や科学産業が集中するサンパウロ州は同期間に六四%の成長を見せ、全国平均を大きく上回った。公私合わせた研究開発には年平均二三億レアルがつぎ込まれている。この期間の平均が連邦政府の支出対比では六対四となった。州政府が十四億七千レアルに対し連邦は九億八千二百万レアルだった。また民間の投資は二十二億レアルに達した。これを裏付けるように、博士号の六〇%、学位取得者の三九%がサンパウロ州から誕生している。
急成長を遂げているものの、関係者はまだ世界的レベルに達していないと指摘している。アメリカにおけるブラジルの特許取得はわずか〇・〇七%で、中国、インド、南アメリカより低い数字となっている。科学産業界では客のニーズや独自のマーケッティングに基づき技術開発が行われていることから、大学や公共研究機関が率先して技術提供や共同開発を進めるよう、国策として取り上げて欲しいと要望している。