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日伯経済連携協定が課題=大統領訪日=企業家2百人以上も随行

5月12日(木)

 サンパウロ総領事館(石田仁宏総領事)によれば、九日までに、ルーラ大統領訪日に合わせて百二十七社から二百十二人のブラジル企業関係者が訪日するためのビザを申請していることが分かった。十日の記者懇談会で石田総領事は、「もう少し増えるのでは」と語った。
 大統領の日本滞在中の正式な日程はまだ決まっていないが、名古屋で日系ブラジル人コミュニティー代表と懇談する予定があるという。この期間、堀村隆彦駐ブラジル日本国大使も訪日し、大統領をもてなす。
 ブラジル経済使節団の訪日に合わせて、日本経済団体連合会主催の第十一回日本ブラジル経済合同委員会が二十七日午前十時から、東京都港区のホテル・オークラ本館一階平安の間で行われる。
 日本ブラジル経済委員会(委員長=槍田松瑩三井物産社長)やブラジル側代表の挨拶に始まり、日伯経済連携協定(EPA)の可能性を巡る議論などが話し合われる。エタノールや牛肉に関する議題にのぼるのではと予測されている。
 同日伯経済委員会とブラジル工業連盟(CNI)は、〇三年三月に第十回日伯経済合同委員会をサンパウロ市で開催した際、新たな二国間の関係強化の方策として、ビジネス環境整備等の広範な内容を踏まえた日伯経済連携協定(EPA)の重要性を認識し、各々が民間レベルにおいて検討を開始することで合意している。
 同経団連も「両国首脳レレルの相互交流が活発になっているこの機会に、経済界としても合同委員会を開催し、二国間の経済関係を一層強化していきたい」とし、参加企業を募っている。連絡先は同国際協力本部の石田(東京03・5204・1630)。
 なお、当日、同ホテル内では駐日ブラジル大使館主催の「経済・通商関係イベント」も行われており、ルーラ大統領はじめ経済閣僚四人らは、第十一回日本ブラジル経済合同委員会に出席する予定。
 石田総領事は「期待は大きい。小泉総理が来られ、両国関係が深まる支度ができた。今回さらにその関係を強める契機になってくれれば」と語った。
 昨年五月の大統領中国訪問時には史上最大の経済使節団として、閣僚七人と州知事五人、企業家五百七十四人が同伴した。