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コラム オーリャ!

 歴史的に繋がりの深いイベリア半島の文学史を学んで初めて、ブラジル文学の「とば口」に立てるのではないか。
 サンパウロ市立図書館の正面にあるセルバンテスとカモンエスの像を見るたび、その実感は強まる。セルバンテスに比べると、日本人にはややなじみ薄だが、カモンエスは十六世紀ポルトガルの詩人だ。
 ユーラシア大陸最西端ロカ岬を詠んでの、「ここに地果て、海始まる」はよく引用される。その名を冠した文学賞もあり、今年度十七回目の賞を、リジア・ファグンデス・テレスさんが受賞した。対象はポ語圏の作品で、ブラジル人では七人目の栄誉だった。
 サンフランシスコ広場の老舗レストラン「イタマラチ」の常連客だ。私もたまに行くので、なんだか誇らしい。もし会ったら? ポ語の本は斜め読みしかできないしなぁ。賞金三十一万レアルの使い途でも尋ねようかと思っている。(大)

05/5/17