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フェベンで今年28度目の暴動=5年ぶりに拳銃まで使われる=サンパウロ市

5月20日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙、アゴーラ紙十九日】州立未成年者支援財団(Febem)のラポーゾ・タヴァーレス更生施設(サンパウロ市西部)で十八日早朝、収容されている少年らが集団逃亡を図ろうとし、その後暴動を起こした。
 暴動は午前五時半ごろ、第三十七施設に収容されている少年が三十八口径の拳銃を警備員に向けて発砲、逃亡を図ろうとしたことに端を発した。同財団は、少年らが十人組だったとしているが、職員らによると、収容者百十七人全員が逃亡に加わったという。少年は計六発を発砲し、一発が他の少年に命中した。その後、暴動は第三十八施設にも飛び火し、収容者百五十人が暴れ出した。
 第三十七施設の職員は総がかりで扉を閉め、逃亡を阻止できたが、少年らは職員四人(男性三人、女性一人)を人質に取り、男性職員を屋根に連れて行き、うち一人に暴行を加えた。施設内ではマット、ロッカー、コンピュータ、書類などが燃やされた。
 機動隊らが鎮圧に当たった結果、午前八時四十五分に暴動はようやく収束。機動隊が施設内の捜索を行ったところ、拳銃のほか携帯電話三台、自家製ナイフ、大麻が見つかり、押収された。拳銃が押収されたのは二〇〇〇年以来のことで、同財団は職員が拳銃の入手を手伝った疑いがあるとみて調査を開始した。
 今年に入ってわずか五カ月間で更生施設の暴動は二十八件と、昨年の総数と同じに達した。逃亡者数は千十一人、拘束された逃亡者数は五百七人で、それぞれ昨年の総数(九百三十三人、四百五十八人)を上回っている。