5月24日(火)
明治神宮春の大祭、明治記念綜合短歌大会の入選者(ブラジル関係)がわかった。小池みさ子さんが、十九日、本紙に知らせてきた。
◇入選
吾が乗りし移民船めがけ背広振る父の姿が焼きつきており 新井 知里
公園の淡き日の差すベンチにて憩う老人に犬が寄り添う 鈴木 妙子
◇佳作
アマゾンの原始林日々削られて緑失せゆく嘆きも聞こゆ 崎山美知子
外壁のペンキの色にて諍いし娘とのこだわり乾けば消えぬ 真藤 浩子
米寿なる夫の餅搗き子も孫も声援おくる杵をうつたび
杉本 鶴代
亡き祖母に負われて聴きし子守歌アマゾンに老い曾孫にもうたう 徳永 悦子
四季さだかならぬブラジルに住み古れど春を忘れず桜咲きたり 広田 ゆき
黄金色に波打ちひろがる大豆畑を眺めて足らうわがものならねど 藤田あや子