6月1日(水)
イビラプエラ公園の開拓先没者慰霊碑が今年、建立から三十周年を迎える。慰霊碑を管理するブラジル日本都道府県人会連合会では節目の年にあわせて、慰霊碑建立の歴史を記録した記念の小冊子を作成した。十八日の「移民の日」に向け発行の準備を進めている。
同慰霊碑は一九七五年八月二十三日、日本海外移住家族連合会(田中竜夫会長=当時)、ブラジル日本都道府県人会(和田周一郎会長=当時)など日伯両国の団体が中心となって募金活動を行い、建立された。笠戸丸から始まり志半ばに斃れた先駆移民の苦労を偲び、その功績を称える記念碑として、皇室関係者、日伯高官をはじめ、現在に至るまで日本からも多くの人が参拝に訪れている。
小冊子は二十八ページから成り、写真とともに慰霊碑建立の経緯と現在までの歴史が日ポ両語で説明されている。「三十周年の節目に、慰霊碑の歴史を記録に残したいと思った」と、県連慰霊碑・上陸碑委員会の尾西貞夫委員長は語る。県連では二千部の発行を予定。当面は関係者へ配布する考えだ。
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ブラジル日本都道府県人会では今年も、六月十八日にイビラプエラ公園内の開拓先没者慰霊碑前で仏式法要を執り行なう。法要は午前十一時ごろを予定。当日は午後三時まで慰霊碑参拝を受け付ける。