6月3日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十二日】サンパウロ市内の十一歳から十八歳までの学生の二五%が栄養偏重と肥満となっており、学業への影響はおろか健康に赤信号が灯っている。サンバウロ大学の研究グループが市内八十五の公立校の生徒九千二百七十人を対象に調査した。調査には各校の教師が予め七十時間に及ぶ講習を受けて栄養価の測定法などを身につけた。
その結果、栄養の片寄りは男子生徒一一%、女子生徒に一二・七%見られた。研究グループはせいぜい三%から五%と予想していただけに余りの高さに驚いたという。また肥満や平均体重以上が男子で一四%、女子で一四・九%だった。
これについてはビタミンやミネラルの欠乏の上に、脂肪分や糖分の取り過ぎによるもので、学業に身が入らない状態になっているという。肥満症は常に四十度の発熱状態のようになる。さらにこれが長期的に昂じると発育成長不全、糖尿病やうつ症などの慢性病へと発展すると警告している。
これらには医薬の進歩で良薬が出回っているが、「食べ物の栄養」という一番効き目のある良薬を忘れてはならないと指摘している。