6月3日(金)
保健省は、一九九九年一月以前に医療保険に加入した分につき、今年の値上げ幅は一一・六九%を上限とすることを決定した。これ以降の加入者については後日発表される。昨年の値上げが一一・七五%だったことから差はわずかだった。保険会社はコストアップから二〇%の値上げを期待していた。しかし加入者は年々インフレよりはるかに高い値上げでしかも保険という性格上、納得できないと不満を表明している。年々の大幅値上げで、ここ数年、四百万人から五百万人が医療保険の加入をやめている。
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セーラ市長は、二十三日から二十四日にかけて起こった集中豪雨の被害者に対する支援を検討している。浸水による家具などへの被害には、今年分の家屋税の免除、被災地区の貧困家庭には手当て(レンダ・ミニマ)の先払いを行う意向を示している。家屋税免除は昨年も行われており、一万五百七十四家族が恩恵を受けた。しかし被害状況を把握していなかったことが問題となった。例えばモルンビー競技場は一六〇万レアルが免除されたが、浸水による被害は一〇〇万レアルにとどまった。
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全国の十都市のうち六割が年金受給者の経済力に頼っている。とくに、ルーラ大統領が公約を実行した農務労働者の年金受給者は七〇〇万人を超え、毎年一〇〇万人が増えるとみられている。これに反し社会福祉年金(INSS)の徴収がはかどらず、昨年は国全体で三二五億レアルの赤字を計上、政府では赤字解消の妙案も出ないまま頭を悩ましている。黒字を計上しているのはサンパウロ市を含むわずか一六・五%にすぎない。
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サンパウロ市内の観光や名所、遺跡めぐりツアーが人気を呼んでいるが、サッカーの国らしくサッカー・スタジアム巡りツアーがお目見えした。一日かけてモルンビー競技場を始め、パカエンブー、ポルトゲーザおよびパルメイラスのホームグランドを回る。各競技場とも博物館があり、チームの生いたちや歴史を写真やビデオで知ることができる。詳細は電話3179・3700。