「拳銃を引き渡して」――。街の交番で最近よく見かけるポスターの標語。警官に訊いたら、銃規制運動の一環で、「身元や入手経路は不問。現金と交換するよ」
モデルに応じて、百~三百レアル(約四千円~同一万二千円)をもらえるという。「古新聞で包むか、靴の空き箱に入れて持ってきて」。やけに丁寧な口調だった。
一昨年サンパウロ市では、一万四千件の殺人事件が発生、拳銃が使用されたケースがうち七割を占めた。漸増傾向にあり、取り締まりに必死だ。
ただ、最近は強盗事件の「凶器」に、模型の拳銃が使用される事件が、市内で相次いでいる。笑えない話だが、当局の次なる一手は――「モデルガンを高値で引き取ります」だろうか。 (大)
05/6/7