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郵便局汚職の実態は?=甘い汁吸いすぎたPTB

6月8日(水)

 【ヴェージャ誌一九〇七号】郵便局汚職CPI渦中の人、ロベルト・ジェファーソン・ブラジル労働党(PTB)党首は、もしも被告席に座らせられるようなことがあれば、ジルセウ官房長官とソアレス労働者党(PT)財務担当、ペレイラPT総務も道連れにするという。一体彼らは何をしたのか。
 レベロ議会対策委員とジルセウ官房長官は二十三日、同党首を自宅に訪ねたが、二人は家に入れなかった。翌日、メイドが知らないで二人を招じ入れた。政府は全て知っているくせにオレ一人を悪者にする気かと、同党首は二人をなじった。
 ジェノイノPT党首の連立党改造声明を、同党首は苦々しく聞いた。そして冒頭の道連れ警告だ。PTBは、ブラジル再保険院(IRB)に毎月四十万レアルの政治献金を要求した。PTBの甘い蜜を求め、二十六人いた同党下議は四十七人にふくれあがった。問題は分け前から漏れた議員だ。
 官房長官はCPI阻止で、ガロチーニョ元リオデジャネイロ州知事の説得にも奔走。元知事は、配下の下議十五人の委任状を持っていた。旧リオ州立銀行の民営化疑惑で押収された三億五千万レアルを委任状と交換に、同元知事は返還を要求した。ところが財務省のアッピ政治局長官は要求を拒絶し、元知事説得は失敗に終わった。
 ついにCPI設置案は可決。PTの言い分は、元職工の大統領は一国の舵取りに不適格であるとして、その任務から引きずり下ろそうとする資産家の策略だという。またヴァルガス元大統領を自殺に追い込んだ軍部の策略と、同じ手口という見方もある。
 郵便局傘下のポスタル銀行で五六〇〇万ドルに上るコンピューター・セットの入札が行われた。これが、郵便局汚職が俎上に上がった発端といえる。PTBとPTの息がかかった業者による談合が行われた。
 ジェファーソンPTB党首の支配は、不純物混入燃料を取り締まる石油庁(ANP)にも及んでいた。同党首の配下エウジェニオ・マイア氏は、ANPのナンバー2。同氏の許可のもとに大量の添加剤が輸入され、組織的に不純燃料の配給が行われた。
 PTBの地下金脈は広い。同党首の懐刀で娘婿の共営者エンリッケ・ブランドン氏は、数多のコネを持っている。同党首の口ききで保険機構IRBやFURNA、INFRAEROとコネを持つ、PC(パウロ・セーザル)的存在だ。