6月15日(水)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十四日】十四日と十五日に開かれる中銀の通貨政策委員会(Copom)会合で基本金利(Selic)が決定されるが、基本金利が現在の年率一九・七五%に据え置かれたとしても、実質金利は五月の一三・五五%から六月には一三・九三%へ上昇、二〇〇三年八月の一四・七七%に次ぐ高いレベルとなる。
実質金利が上昇するのは、予想インフレ率が低下したため。中銀が十三日に発行した公報フォーカスでは、今後十二カ月間の広範囲市場物価指数(IPCA)の市場予測が五月の五・四六%から五・一一%に低下したことが明らかにされた。予想インフレ率は四週間連続で低下した。
こうした中、市場アナリストらは基本金利があと一カ月、現在のレベルで維持されると予想する。十三日には一ドル二・四五レアルとドル安が続いており、また今年の予想経済成長率が三・一二%へと低下したことも、この予想を支える理由となっている。
ジェトゥーリオ・ヴァルガス大学大学院のシズネ教授は、基本金利引き上げのインパクトがレアルプラン以降大きくなり、一ポイントの上昇で国内総生産(GDP)は〇・〇四%から〇・二五%減少すると試算している。昨年九月以降続く基本金利の上昇に伴い、市中銀行などの融資金利も上昇、特別小切手の平均年利は今年一月の八・一〇%から六月には八・二七%へ、個人融資は同期間に五・二二%から五・四二%へと上昇している。