6月15日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙五月二十五日】単位面積当たりの収益が高い香料や香辛料をわずかな面積で栽培する薬草栽培が、小規模園芸を志す農家に注目されている。しかし、それぞれの植物に関する専門的知識を習得し、高品質の生産物を出荷する必要がある。需要は年々増加している。
業界の資料はない。ただ州別に見るなら、パラナ州が全国生産の九〇%を占める年間三五〇〇トン出荷し、最大生産地になっている。同州の栽培面積は二千七百ヘクタール、八百五十戸が生産に従事している。
生産者の平均栽培面積は、一・二ヘクタールと小規模である。しかし高度の技術が要求されるので、プロ意識が必要。当初は誰も漕ぎながら舟を進めた。投資も苗床造りから乾燥場まで、小刻みに行った。
栽培する植物は多岐にわたり、一年中収穫でき収入もある。収益は、栽培植物や手間度によって異なる。多年草と単年草とある。例えばエスピニェイラ・サンタは、ヘクタール当たり年間四〇〇〇レアル。
初めの三年位は、再投資するので利益は見えない。顧客は植物療法の製薬会社が買い付けに来る。生産者が生産過剰で、生産物を持て余したことはない。
サンパウロ州では、ボトゥカトゥ市やサンマヌエル市が多い。初心者にはカンピナス大学生物学科のペ―ドロ・M・マガリャンエス教授が定期的に講座を開き、気象状況や降雨、気温、風向きなどの対策を指導する。