敬老の日に、家族から祖母に日々の感謝も込めてプレゼントをしたところ「まだそんな歳ではないよ」と断られたことがある。それから我が家では祖母が七十歳になるまでは「敬老の日」が素通りされたのであった。
とある敬老会を訪ねた。六十五歳から七十九歳までの会員が会費を払い、八十歳以上に記念品を贈り、食事を振る舞った。高齢者の集まりの中だったからかもしれないが「老人」の対象もずれているのだなあと思った。
いつまでも現役でいられるのは喜ばしいことだ。しかし、もっと若い人が参加しなくていいのだろうかと不安に感じたり、引退することは寂しいことなんだろうかと考えたりすることがある。そして私はますます先まで働き続けなくてはいけないのだろうかとめまいを感じるのだった。(郁)
05/6/22