6月23日(木)
考える委員会設立へ―。総会に出席した役員は「せっかく作ったものを潰すのはもったいないしね」と総会後、記者に語った。
現在、UNENの事務手続きを行う文協事務局によれば、全伯約三百の日系団体に招待状が送ったようだが、その呼びかけに応じた団体はゼロ。
奇しくも前日、百周年記念イベントとして、約六百人が出席した豪華晩餐会が催されたが、あくまでも青木智栄子ブルーツリー社長の肝煎り。
日系団体独自で設立されたUNENの総会が小講堂の壇上でもスペースが余りあるというのは、その実行力の差を歴然と見せつけられた感を禁じえない。
そして、約三十の全伯日系団体代表者がサンパウロに来ていたにも関わらず、総会出席への呼びかけすら行っていないことは驚きに値する。
そして、地方文協の参加を促すならば、せめて週末に設定すべきではないのか。この日程は先月十五日の役員に出席したわずか十人の執行部の都合、つまり地方団体との連携というUNENの理念に反した理由で決定されている。
さきの文協選挙で上原会長の対抗馬となった谷広海、下本八郎両候補はUNEN撤廃を公約に挙げていた。その両候補の得票数を合わせれば、上原得票を遥かに上回る。
これはある意味、「UNEN必要なし」とのコロニアの総意と見ていい。
文協前執行部が残した、〃負の遺産〃は文協のお荷物となっているのは明白。「赤字を食い止めた」と経営好転を度々、口にする上原会長だが、会費しか収入源がなく、これから徴収の予定も、事業計画も議題に上らないほど形骸化が進んだUNENを担ぐ経済的余裕はないはずだ。
それなら、文協が全伯日系の代表として、その理念を引き継げばいいのではないか。
非建設的な理由でその解散を先延ばしにする理由はもうない。引導を渡すリーダーシップが今、求められている。 (剛)