6月23日(木)
十七日付けエスタード紙の投書欄に、サンパウロ総領事館のビザ申請窓口の対応が悪いと批難する次のような投稿が掲載された。投稿者はジャルジン・ダス・バンデイラスに住むシウヴィオ・トビアスさん。
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四月の第一週に東京へ観光旅行しようと、二月頃に聖総領事館を訪ねると、収入証明、旅行日程、航空券が必要と言われた。万が一、キャンセルになった時に罰金をかけられないよう、航空券を買う前にビザをとりたいと主張したら、在職証明を求められた。
追加書類を持って二度目に領事館に行った時に応対した女性職員は、私に「観光ビザでは日本で働けない」と通告。彼女は書類を見ようともせず、まるで私が所得を増やした書類を偽造しているかのようだった。結局、ビザを取るには航空券を買うリスクを負わなければならなかった。
私は適応性のある市民であり、業界では名の知られた職業人であり、どんな国でも問題を起こしたことのない観光客でもある。この女性職員の態度は攻撃的であるばかりでなく、差別的、挑発的ですらある。私は日系人じゃなく、日本語もしゃべらず、日本に住む気も毛頭なく、まして働くことなど考えたこともない。つまり、デカセギ候補ではない。
唯一の関心は、かつて訪れたマドリッドやバルセロナと同じように東京を観光することだけ。総領事館の官僚主義的な馬鹿げた応対を受けた後、結局、スペインへ行きお金を使ってきた。
笠戸丸の乗船者がブラジルに入国する時、同じような問題に遭遇しなかったと信じる。彼らは観光のためにここへ来たわけでは絶対にないにも関わらず、だ。
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ニッケイ新聞の取材に対し査証班の林英二領事は、その投稿者が最終的にビザ申請しなかったために、誰が応対したのかなどの事実関係が分からないと回答。「無職無収入で日本に観光に行くというのは考えにくい」ために、通常は収入証明を求めているという。ただし、収入額に関しては「公表できる明確な金額の基準はない」とした。
「このような苦情は初めてだ。査証申請をして頂けなかったのは残念。このような誤解を受けることがないよう、さらに注意していきたい」と語った。