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大統領の責任問う声高まる=「すべてを知るべき立場にある」

6月24日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十三日】ブラジル全国司教会議(CNBB)の本部で、政治危機についての討議に参加したブラジル弁護士会(OAB)のブザート会長は二十二日、裏金疑惑の捜査ではフォンテレス検事総長がルーラ大統領に対して事情徴収を行うべきだと述べ、同総長が大統領に説明を求めないと決定したことに反対の立場を明らかにした。
 同会長は「告発に関係する人物は全員捜査の対象となるべきだ。大統領は汚職の存在を知っていたはず」とした。CNBBのアグネーロ議長も「大統領はこの国の長であり、当然すべてを知るべき立場にある。大統領のせいにはまだしたくないが、今はすべてを明らかにすべき時だ」と同会長と同じ考えを表明し、議会調査委員会(CPI)の設置だけでは不十分で、司法の場での判断が必要と強調した。
 また、カルドーゾ前大統領は同日夜、サンパウロ市で記者団を前に「ルーラ大統領は共に歩んできた相手を知るべきだ。(ルーラ大統領には)非常に期待していたのに」と述べ、現政権への失望感をあらわにした。「例え事実であれ、ルーラ大統領がそうした(汚職を働く)パートナーを望んだとは信じたくない」。しかし、ラジオ番組ジョヴェンパンのレポーターから「あなたの政権ではそうした人物はいなかったのか」と質問された前大統領は「裏金は絶対存在しなかった。わが党(PSDB)は裏金とは関係ない。」ときっぱり否定した。