6月29日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十八日】政府との連立政権をめぐり、ブラジル民主運動党(PMDB)が内部分裂している。ルーラ大統領が同党との連立を強化し、国会での全面的支持を得る代わりに、同党の閣僚の数を増やすことを提案したのに対し、同党首脳部は承諾の動きを見せた。これに対し下院の八十四議員ならびに州知事ら各州の党員が反発、反対ののろしを上げた。
これを受けて同党のレナン・カリェイロス上院議長(アラゴアス州出身)は二十三人の上院議員に賛否を問い、二十人の賛同を得たことから二十七日、政府に協力する旨の共同声明を発表した。反対派の動きを牽制する目的もあるが、同議長は「政局がスキャンダルで揺れている現在、難局を乗り切らねば経済界の足を引っ張り、国の発展を妨げる」との姿勢を示した。
いっぽうでテメル党首(サンパウロ州出身)は二十八日から党員との調整に向けた話し合いに入るが、これまでの情報では大半が連立を拒否し、党独自の路線を主張しているとして、方針決定は難航するとの見方をしている。