7月2日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙一日】郵便局汚職議会調査委員会(CPI)の証人喚問でジェフェルソン下議は三十日、国会へ届けられた裏金は告発後、持ち込み困難なためルラル銀行ブラジリア・ショッピング・センター支店の窓口で配布を継続していたと証言した。同銀行には、受取人のサインが保管されてあるという。コロール政権の黒幕PCファリアが、不正取得したのは六四〇〇万レアルであったが、ヴァレリオ氏が調達した裏金の判明している分だけで、四五〇〇万レアルに達すると述べた。
CPI証人台に立った同下議が開口一番、諸君は自分に劣るとも優る者はいないと皮肉った。国会は、役者がいない政治劇の舞台となる。今回のCPIはPCファリアの亡霊ではなく、ソアレスやヴァレリオの亡霊が主役となる。昨日は悪魔を追い払った人間が、今日は追い払われる悪魔になるなどと下議は揶揄した。
裏金配布は告発後も継続されていると、同下議は郵便局CPIで証言した。継続配布に関する確認質問で下議は、即金引き渡しか後日払いかは知らないが、同ビルの九階へ行けば受取人のサインがあるという。
同下議は、コロール政権のPCファリア汚職システムは労働者党(PT)の政権ぐるみの汚職には及ばないと指摘した。ヴァレリオ氏がどれだけ裏金を捻出したかは想像もつかないと、その規模を示唆した。コロール政権を弾劾へ追い込んだ告発部隊の指揮者は、誰だったか覚えているかと下議は裏金関係者を恫喝(どうかつ)した。
以下は、同下議の衝撃発言とされた証言要旨である。同CPIは、従来の原告が被告席に座る。CPIには国家情報局(ABIN)が撮影したビデオテープがある。テープは、旧諜報部(SNI)の小物が撮影した。この人物は政府の犬であっても、ただの密告者でしかない。テープを官房長官にも大統領にも報告せず、マスコミに売った。
下議は議員権の確保で、命乞いはしないという。政治生命を賭けた闘争では、先輩だとした。胸を張って国会を去るが、負け犬にはならない。道徳とモラルを掲げたPTのシンボルは、汚れた。選挙候補者の手持ち資金を比較するなら、PT公認候補がぜいたくな資金力に恵まれていることは明白であると述べた。
同下議は、全議員が選挙裁判所へ提出した経費明細を持参したことを告げた。全ての明細書は、ウソ八百だという。議員が当選するためには、下議が一〇〇万レアル以上、上議が二〇〇万レアル以上の選挙費用を使っている。どの明細書も、選挙裁の規定内で帳尻を合わせ、平均一〇万レアルにしていると訴えた。
同下議の告発で中央電力公団(FURNAS)の役員三人が、更迭された。またトレード技術部長と財務部長、管理部長の三人は、休職願いを提出した。トウマスキン臨時鉱動相は、横領背任の調査のため、エレトロブラスとフルナスの会計監査を命じた。
疑惑関与者リストは郵便局と再保険院、フルナスと膨れ上がった。さらに疑惑関与は、エレトロヌクレアルやインフラエロへも広がっている。公社の幹部職員は全員、政治家や政党とのつながりがあり、何らかの密命を受けているようだ。