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職業訓練校から卒業生=クリスタイス・パウリスタ=市が支援、靴技術教える

7月2日(土)

 サンパウロ州フランカ市の隣町、クリスタイス・パウリスタの近藤エリオ市長(二世)は、市が支援する職業訓練校を今年二月から開校した。六月二十八日は約三カ月の研修を終えた生徒たちへ近藤市長から卒業証書が授与された。
 この制度は、「町の人たちが働きたくても、ほとんどの工場は技術がないと雇ってくれない。だから技術をつけていい職場で働けるように」という思いから始まった。靴の町フランカに近いこともあり、靴の部品製造の技術を主に教えている。それも「切る」「縫う」など約六コースに分かれてそれぞれ研修する。その他には電気工学などのコースもある。
 生徒数は全部合わせて約二百人。「卒業したらいい所で働けた」と話すなど好評なようだ。三カ月の研修を終えてもまた違うコースで研修できる。
 近藤市長は、このような支援活動以外にも去年設立されたフランカ日本人会ANBFR(工藤シゲオ会長)を市役所として支援している。会には日系、非日系含めて約五十家族が参加している。しかし、まだ会館が設立されていないため、会としてまとまっていないのが現状だ。そのため「早く会館を作って日本語学校なども設立したい」と話す。
 また、「日本人移民がブラジルの発展に貢献した。移民百年祭に向けて日本文化継承活動を日本人会として、準備していきたい」と抱負を語った。今後の予定としては九月に桜祭りが予定されている。