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コラム 樹海

 汚職はギリシャやローマ時代にもあったし中国は古巣のようなもので共産国家の今も続く。日本も同じようなもので汚職の歴史を記した本までが出版されている。恐らく―国家があり人間が存在すれば必ずや発生するものらしい。これが「悪」であるのは承知しているのだけれども、その見返りが大きい。途方もない金品が舞い込むのでついつい嵌まってしまう▼失礼ながらブラジルも、汚職大国と見ていい。今は郵便局に端を発し政界で大騒ぎになり国会は右往左往しているが、とにかくこの国の汚れは深くて重い。もはや、汚染は政官界の体質に染み込んでしまっている。あのアンシェッタ街道を建設するに際しては、1メートルにつき幾らかのリベートを取ったの話は余りにも有名である。コーロル元大統領のいい加減さと杜撰極まる金銭勘定。愛人とベットの上で往生を遂げたPCファリア怪死の謎▼あのコーロル元大統領の腐敗を国会で攻める立役者が具志堅ルイス連邦下議であった。今はルーラ大統領の同志として入閣し広報長官で活躍しているけれども、彼が属する労働者党(PT)が野党から責任を問われジルセウ官房長官までが辞任に追い込まれている。昨日の正義派が、今日は賊軍ではいかになんでも一般には理解し難い▼広告会社の社長とかが飛び出してきて二千万レアルと少しをどうしたのこうしたのと話題が尽きないが、肝心なのは唯一つ。カネの出所がブラジリアの官庁街からの税金であるに尽きる。どうやら―公金は何に使っても構わないの「慣習」が生きていて政官界に活力を与えているとしか思えないのだが。  (遯)

05/7/2