7月5日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙四日】今年度下半期に向けた景気に対する悲観論が広まる工業界は、ブレーキを引いたままの徐行運転でスタートを切った。中銀が先頃、今年の国内総生産(GDP)成長率予測をこれまでの四%から三・四%へ、インフレ率を五・五%から五・八%へと修正したのも一因となっている。
今年上半期でわずかに成長を見せたオーディオ業界と、自動車産業のみが横ばいとの見方をしているほかは軒並み下方修正している。サンパウロ州の鉄鋼業は二十二社、九千五百人の従業員がいるが、先行受注減を見越して、早くも二千五百人をレイオフ(有給休暇)にしている。
食品工業が今年一月から五月まで、昨年同期対比五・七%増産したが販売はその半分の二・三%増どまりとなった。包装業界でもアグリビジネスの不況が反映して、予測の半分にも達していない。プラスチック業界も上半期は自動車、化粧品、家電の好調に支えられたが、今後は減少に向うとの見方をしている。