7月9日(土)
日本から来た芸能人などがサンパウロ周辺の日系老人ホームを慰問しようとした場合、一番先に選ぶのが厚生ホーム(サントス)らしい。数えて比較したわけではないが、本紙報道に関する限り、もっとも活字になる。少ないのがカンポスの桜ホーム。春の桜まつりのころは、ポスターが張られるせいもあって、ホーム内に浮き浮きしたような空気が流れる。外来の人たちが恋しいのだ。ちょっと遠いせいもあって、慰問する人に「あそこに行ってくれ」とはいえないが。
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急に寒くなり、身の回りでも風邪ひき族が増えている。「レモン二、三個の絞り汁に蜂蜜、塩少々」「ニンニクを漬け込んだピンガ」など、風邪の話題が出るたび、それぞれの対処方を聞いている。ある戦前移民に水を向けると「寒いと思うから、風邪をひく」と一喝。病は気から、予防に勝る処置はないということか。
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ブラジル日本語センター(谷広海理事長)はこのほど、デカセギ向け教材を完成させた。七月十三日から八月二十六日まで、この教材を使って模擬授業を行う。受講者は、三人。一人は八月末、残り二人(夫婦)は九月に日本に向かう。いずれも日本語力は、ほぼゼロ。どれだけ力を付けられるのかが、試される。中田秀光さん(JICAシニアボランティア)が並行して、担当教師に教授法などを指導。将来は、教師のための講座も予定されているそう。