7月13日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙、フォーリャ・デ・サンパウロ紙十二日】新たに就任したフェリッペ保健相(ブラジル民主運動党=PMDB)は、コスタ前大臣が先週に発令した、約八十件に上る省令の実施を一時見送る予定だ。これら省令により、保健省の支出は年間約一〇億レアル増えるという。
見送られる省令の中には、事件証明なしで婦女暴行被害者の女性の中絶手術を公立病院で実施するための法整備や、麻薬アルコール対策、肥満対策、統一保健システム(SUS=公立病院)への財政支援などがある。見送りは一時的なもので、再検討後、実施に移される。
「これら省令の効果を疑問視してはいない。しかし、省の予算を締め付ける可能性がある。廃止ではなく、前大臣を批判しているわけではない」とフェリッペ保健相は実施見送りの理由を説明。コスタ前保健相は、後任者が見直しを行うのはよくあるとした上で、省令の予算へ及ぼすインパクトについては連邦、州、市の代表からなる委員会で審議が尽されたことを強調した。
前保健相がワンマンだと主に議会から批判されていたことを踏まえたフェリピッペ保健相は、保健省が議会と社会に開かれたもので、対話を重視していく方針で、リオデジャネイロ市の保健行政が一触即発の状態にあると、特別に懸念していることを明らかにした。