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コラム オーリャ!

 ある文化団体代表者とメンバー数人が伝統芸能を学ぶため、技能を持った一世に指導をお願いするというので同行した。
 教えを乞う立場である青年の帽子を被ったままの姿や挨拶もなかったことに、気分を害した指導者。練習後に残ったメンバー代表者に苦言を呈した。
 「確かにそうですが、辞められては困るんで・・」ようやく興味を持ってもらった青年たちに、あまり厳しくも言えない―、と苦笑いで頭を掻いた。
 指導者の自宅で練習は行われたのだが、代表者の一人が「青年たちが嫌がるので、タバコは遠慮して欲しい」と最初に指導者に申し入れたのを思いだし、さもありなん、と思った。
 今日、普及が進んだ柔道では、むしろ日本的な礼儀作法にブラジル生まれの若者は魅力を感じると聞いた。確かに、文化継承は難しい。しかし、教える側が頭を下げることで伝わっていくものかな、とも感じた取材だった。   (剛)

 05/7/15