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ペレイラ氏へジープ贈呈=GDK副社長が私財で=党除名に値すると新事務局長=工事受注後PT候補に40万R$

2005年7月23日(土)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十二日】労働者党(PT)のシウヴィオ・ペレイラ前事務局長との癒着が疑惑となっているペトロブラス石油公団の下請け企業GDKが二十一日、同前事務局長に贈呈したジープはGDKのオリヴェイラ副社長が私財で個人的に贈与したものであり、GDKは一切関わりがないとする声明を発表した。ペトロブラス公団の二億五〇〇〇万レアルに上るプラットフォームP34の改装下請け受注への便宜で、金品のやり取りがあったことが証明された。
 ペトロブラス石油公団の下請け企業GDKがプラットフォームの改装工事を落札した直後、ルーラ政権の高官へ受注の便宜見返りの贈呈品供与があったとする証拠物件第一号が明るみに出た。TVグローボのニュース番組でGDKのオリベイラ副社長自身によって、政府幹部への個人的意志による贈与であると証言され、証拠は確認された。
 前事務局長は党から九〇〇〇レアルの月給を貰う身分で、七万九〇〇〇レアルの高級ジープ購入は身分不相応だとする告発があった。党は告発時、本人の貯金で購入したと説明していた。同前局長はジープの中古車を探していたが、副社長が事情を察し贈呈したという口裏合わせ証言で、党声明を否定するものとなった。
 さらに前事務局長が議会調査委員会(CPI)の喚問前に人身保護令の適用を申請したことで、証言拒否と資産隠蔽の疑いを持たれた。人身保護令適用と証言拒否で、代理店の倉庫奥に隠していた高級ジープを見返りに貰った疑惑から免れる魂胆だったとみられている。
 ジープ・ランドローバーは直ちに売りに出したが、形勢不利と見るや前事務局長は辞任を願い出た。ジープが表沙汰となるや否や、触らぬ神に祟りなしと代理店は販売を拒絶した。代理店は、いわく付きのジープであることを知らなかったと同番組で証言した。
 GDKは、オザスコ市長選のPT候補者だったソウザ氏へ四〇万レアルを提供した。同市は前事務局長とクーニャ前下院議長の選挙地盤だからだ。プラットフォーム改装工事受注から一カ月後のことだった。GDKはジープ購入資金を代理店主ジョゼ・ボウドリン名義でリベイロン・プレット市へ送金し、サンパウロ市の前事務局長名義へ振り替えた。
 議会調査委員会(CPI)で前事務局長は、ジープが贈与されたか所得税申告に記載されたかは、CPIの知ったことではないと抗議した。所得税申告書に記載した資産は国税庁に申告したもので、CPIに申告したものではないと反駁した。CPIは、贈与か否か返答を拒否するならば、ジープの税金は脱税したかCPIで偽証したか返答せよと迫った。
 ベルゾイーニPT新事務局長は、民間企業GDKのジープ贈与が確認されるか便宜の見返りが証明されるなら、前事務局長の行為は党除名に価すると述べた。新局長はCPI証言だけに止まらず、ジープの出所を党と支持者に納得行くように説明すべきだという。ジープばかりでなく前事務局長にまつわるエピソードは、PTの体面を著しく損なったと同新局長は糾弾した。