ミランドーポリス市の弓場農場には旅行者や来客が常時滞在している。先日、サンパウロ市からブラジル人青少年四十人が文化交流に訪れていたのだが、そんな中で農場出身者が亡くなりミッサが行われることになった。
故人の妹はほとんど悲しみの様子を見せず来客を明るくもてなし、翌日はスケジュールを変えることなくミッサと交流会の準備を同時進行。両方とも心尽くしの温かいものになり、彼らの複雑な心境を思うと胸が熱くなった。
「結婚式の日に葬式したこともあるんよ。こればかりは仕方ないから」。目を赤くしながら笑顔を作るヤマ(弓場)の人。「こんなたくさんの人に送ってもらえるなんて幸せよ」。
子どもたちは墓地から帰ると涙をぬぐって外へ遊びに出た。優しい場所だと思った。(郁)
05/7/27