2005年7月28日(木)
移民百周年にはサッカーで交流をはかりたい―。福田康雄ブラジル熊本県人会会長は、二〇〇四年四月に結成された「ロッソ熊本」(「ロッソ」はイタリア語で「赤い」の意)とブラジルチームとの交流試合を実現させる第一歩として、二十五日午後三時、サンパウロFCの練習場を訪れた。
熊本市から「文化交流員」制度で来伯している福本枝美さん(25)、同制度で日本に留学していた清原綾子さん(19)も参加。綾子さんの父、健児さんの知り合いの弁護士が、同クラブの役員と懇意だったため今回の練習見学が実現した。
熊本では新チームができたことで、どこへ行っても「ロッソ熊本」を応援しているそう。二十四日時点で九州リーグ一位の座を維持するなど勢いに乗っている同チーム。目標としているJリーグ昇格も遠くはない。
サンパウロFCは十二月十四、十八日に開催されるトヨタカップ出場が決定している。グランドでは同大会出場メンバーを中心に練習が行われた。また、この日詰め掛けた多数の報道陣を相手にセシーニョ選手、ジエゴ・タルデリ選手の記者会見も行われた。
福本さんは約一カ月の研修を終え、二十八日に帰国予定。「もうすぐ帰国するということで会長が連れてきてくれた。こんな体験なかなかできないから、嬉しい」と笑顔を見せた。
最後には「できれば百周年にはロッソ熊本をブラジルに招待して交流試合をしたい」との希望を同クラブ広報担当のジュカ・パシェコさんに話したところ「喜んで受けます」と快諾。福田会長は「コンタクト取れただけでも今日、来た甲斐がある。これからも交流していきたい」と、百周年に向けて、サッカーを通じての日伯交流の第一歩に手応えを感じていた。