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コラム オーリャ!

 式次第を手にしたとき、一抹の不安がよぎった。先週末の香川県人会創立五十周年式典。「難所」は十人を数える来賓あいさつだと思った。
 県人移住者の歴史や、県の現状、あるいは最近の日伯関係について。壊れたレコードのように同じ話が繰り返されたら、仕事とはいえ苦痛である。形式的な美辞麗句のオンパレードもつらい。
 だが、「顔の見える」あいさつを用意してきた来賓が多かったので、救われた。私的体験を自分の言葉で書きなさい。小学校の先生は作文のコツをそう教えてくれた。あいさつも同じだろう。
 小豆島で撮影された映画『二十四の瞳』。名物讃岐うどん。多彩な美術館――など同県の風土文化の特徴に触れつつ、自分の立場や思い出を巧妙に絡めた話が相次いだ。
 で締めくくりは、元州議の一言。「来賓あいさつは短く、幸せは長くといきたい」。  (大)

05/8/2