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ブラジルの成長は今年3%=国連=来年は上回る見込み

2005年8月5日(金)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙四日】国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(Cepal)は三日、同地域の昨年の経済成長率が五・九%で、今年と来年はそれぞれ四・三%、三・八%の見込みと発表した。
 ブラジルは昨年が四・九%、今年は三%、来年が三・五%の予想。今年の予想成長率はハイチ(二・〇%)、エルサルバドル(二・五%)に次いで低く、コスタリカ、エクアドル、パラグアイと同率となった。
 同委員会は政府や他の調査機関の予想を参考に、ブラジルの今年の予想経済成長率を四月の四%から三%へと引き下げた。応用経済研究院(Ipea=予算管理省)は今年の予想を三・五%から二・八%へ、中央銀行は四%から三・五%へとすでに引き下げている。
 しかし、年内の低下が期待される金利と緊縮財政の緩和により、来年は今年を上回る成長が見込まれている。他の国で来年の成長が今年を上回るとみられるのは、ドミニカ共和国(三・五%から四・〇%)のみ。
 ブラジルの経済成長が振るわない理由として、同委員会は高金利を挙げ、現在の政治危機は政府の統治能力を揺さぶらず、経済に影響が及ばないとみている。ハイチを除き、過去数年間政治危機に見舞われたアルゼンチン、ペルー、ベネズエラ、ポリビアなどの国も昨年はプラス成長を遂げており、同地域の経済が政治情勢の影響を大きく受けないことを示した形だ。
 マチネア同委員会事務局長によると、輸出の持続的成長、加工原料価格の安定、規律ある財政政策により、ラテンアメリカ地域の経済構造は強化されつつあるという認識が広まっているという。