2005年8月5日(金)
繁殖したネズミの被害に頭を悩ませているサンパウロ市南部カペラ・ド・ソコロ区の区長が、苦肉の策として家庭でジボイア(大蛇)を飼育する案を提起した。一般の蛇はネズミ一匹を食べると満腹となるが、ジボイアは一度に四匹から六匹食べるのが提案理由。ブタンタン毒蛇研究所の専門官を招いて飼育方法や注意の講習会を行うと積極的だ。これを伝え聞いたセーラサンパウロ市長は思わず噴き出し笑いをするとともに「冗談だろう」と提案を一蹴した。さらに同区長がジアデマの市長時代にネズミ退治にフクロウの飼育を奨励したエピソードを披露した。同区長は未練あり気に「市民が判断すれば良い」とトーンを下げた。
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固定電話の基本料金がべらぼうに高く理不尽だとの声が強まっている中、一部では不払いの訴訟に発展しているが、イタチごっこでラチがあかない。消費者保護センター(プロコン)によると、全国の苦情でダントツだという。これに対し電信技術者協会筋は、民営化されてから基本料金はうなぎ上りとなり、現在は月三十八レアルとなっているが、公営時代は三ドル(七・二〇レアル)以上にはならなかったと指摘している。さらに月五レアルから六レアルの回線の管理費(第三業者への委託)も不当徴収だとしている。いっぽうで電話会社は外線の管理のほかに、内線や機器類のメンテナンスに費用がかかると反論し、水かけ論となっている。新任のエリオ・コスタ通信相も就任早々、基本料金の撤廃をブチまけたが、企業の猛反発を喰らって取り下げた経緯がある。プロコンでは国会で法制化しない限り、この問題は解決しないとの見方を示している。
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サンパウロ州政府はパウリスタ大通り界隈の防犯を強化するため、ベラ・シントラ通りに軍警支部を設置した。二百人の部隊がパトカー十台、オートバイ十八台でパトロールに当たる。開所式でアウキミン知事は、パウリスタ大通り近辺では二〇〇三年十月以降殺人はゼロで、今年一月から五月までの窃盗は、昨年同期比で七九%減少したことを強調した。これまでは街角の信号待ちでの強盗のメッカと言われただけに、パトロールの強化は朗報と歓迎されている。