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大統領擁護へ作戦変更=ジェフェルソン下議=ボスはジルセウ=副官はグシケンに矛先=3回以上裏金受領と認める

2005年8月6日(土)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙五日】議会調査委員会(CPI)で裏金について喚問を受けたジェフェルソン下議(ブラジル労働党=PTB)は四日、大統領擁護へ作戦を変更し、ジルセウ前官房長官を組織のボスと位置付け、グシケン前長官は副官であると矛先を向け直した。広告業者ヴァレーリオ氏が公的機関の広報業務を混乱させたのは、グシケン前広報長官の責任であると糾弾した。グシケン前長官は、告発が軽率なぶ告であるとする声明を発表した。
 裏金CPIでジェフェルソン下議は四日、ジルセウ前官房長官を裏金捻出の首謀者に、グシケン前広報長官を共謀者と告発する証言を行った。ヴァレーリオ氏は公的機関の中での裏金捻出を通り越して、ポルトガル・テレコムから政治資金の援助を受けようと、ポルトガル政府に根回しをしていた。
 同下議は裏金システムの告発者であるが、三回以上は裏金の恩恵に浴したことを認めた。同下議が同システムは、前官房長官の単独犯ではないという。政治危機のあおりで降格となったグシケン前広報長官が、一枚噛んでいたというのだ。
 同下議は前広報長官と個人的接触はないが、広報業者の暗躍を許したのは、連邦政府の広報業務管理・監督の任にあった同前長官の責任であるとした。現在は戦略課長を務めるグシケン氏は、公人として同下議の告発でプライドが傷付いたようだ。年金基金への関与疑惑について入札基準監査局があり、三者の関与が侵入する余地はないと一連の告発を事実無根とした。
 CPI証言で、ルラル銀行が金融法に抵触する違法行為を犯しても、中央銀行は介入を行わない。上下両院は無関心であると同下議が非難した。上議も下議も議員権をニュース・キャスターのボーネル氏に呈上すべきだと皮肉った。理想的な議会運営は無理でも、現議会よりはマシな議会になると嘲笑した。
 同下議の告発節は続く。ヴァウデマール・C・ネット自由党(PL)党首とドゥッダ・メンドンサ氏は共通点がある。同氏は闘鶏が大好き。PL党首は闘鶏なら逃げ回る鶏、議員辞職まで行った。ヴァレーリオ氏はヴァリグ航空救済と引き換えに、ポルトガル・テレコムのブラジル営業権を仲介しようとした。政府にとって、獅子身中の虫といえそうだ。
 大統領は前官房長官に白紙委任状を渡したのが失敗だったという。職工出身の大統領は、契約書に目を通すのが不得手である。自分は弁護士だから、納得するまで何十回でも熟読する。大統領は、側近らの猿股の中にも目を通すべきだった。そうすれば、こんなことにならなかったと述べた。
 サントアンドレ前市長殺人事件に言及し、PTの裏金捻出の汚職システムは同市政の中に多数の受精卵を培養し、中絶される前に先手を打ったのだと告発した。
 閣僚の中では、ロウセフ新官房長官を同下議が称賛した。裏金のことで刑務所に入りたくなければ、裏金享受者は同相を訪ね、ご指導を賜るよう進言した。
 同下議はイタマール元大統領を批判し、模範的な男は格好をつけないとした。私のような男の鏡は、パンツをはいていない女房に大衆の面前でスカートをまくって見せるよう命じても言い訳は無用なのだと宣った。