2005年8月6日(土)
第二回ブラジル太鼓選手権大会(五月二十九日、文協)のジュニア部門で優勝した川筋清流太鼓(アチバイア、青山明政代表)が九カ月分の会費を未納していたことを受けて、ブラジル太鼓協会(渡部一誠会長、五十三団体)は七月三十日臨時総会を開き、優勝の成否を問う無記名投票を実施、同チームの優勝が無効となる波乱があった。
同チームは優勝チームとして来年三月に第八回日本太鼓ジュニアコンクール(長野県)に参加する予定だったが、これも白紙に。代わりにどのチームが訪日するかは未定だという。
協会が、川筋太鼓の会費未払いに気が付いたのは大会終了後のことだった。総会の冒頭で、執行部は「こちらも管理をしっかりしていなかったという非がある。迷惑をかけて申し訳ない」と、まず謝罪した。
総会では「今回は、そのまま大会を進めた協会にも問題がある。川筋太鼓でいいのでは」「これを認めるとほかにも会費を払わないチームが出てくる」などの意見が交わされたが、協会は、「大会申し込み締め切りの時点で会費を収めていなかった」と主張した。
その後投票が行なわれ、優勝取り消しに賛成十二、反対七、白紙一の結果に。
川筋太鼓の青山代表は「大会参加費は払ったが、規約のポルトガル語をじっくり読んでおらず、支払いが遅れていてもさほど問題ないと思っていた。一度だけ遅れていること指摘されたがそれ以上のことは何も言われなかった」と語る。
地元日伯文化体育協会関係者や子供の親には一日に報告。「子供たちのためになんとか日本へ」との思いから、訪日実現を呼びかけていく意向を示すが、「両成敗でいくと、うちばかりが我慢をしているようで納得できない」と無念さにじませる。
同協会の宗友夫総務は今回の件について、「大人はもっと子供のことを考えて指導にあたらなければ。規約は守ってもらわなければならない。かわいそうだが仕方ない」と話している。
ただ、関係者の間からは、「厳密に規定に沿えば、同じく納費が滞っていたり、締め切りまでに申し込みを完了していなかったりしたチームもあり、大会自体が成立しなかったのでは」との声も聞こえてくる。