2005年8月9日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙、時事六日】ブラジル地理統計院(IBGE)は五日、工業部門の生産が今年上半期に前年同期比で五%増加したと発表した。自動車生産が一二・二%、情報・通信機器、電気部品が二一・四%、鉱業分野が一〇・四%それぞれ伸びる一方、冶金がマイナス二・二%となった。
六月の生産は前月比一・六%、前年同月比六・三%と、単月では今年最高の伸びを記録した。分野別の前月比と前年同月比の値をみると、耐久消費財が八・一%に二三・六%と、最高の伸びを示し、以下、非耐久消費財は〇・七%と七・五%、資本財は四・二%と八・三%、中間財は〇・九%と二・九%それぞれ増加。六月の成長は輸出と個人向けクレジットの拡大に引っ張られた形となった。
今回の結果は高金利、レアル高といった逆風にもかかわらず、工業部門が足を取られなかったことを示した。同院のサーレス工業部門担当は、耐久消費財の大幅な生産増が間接的に工業部門全体に重要な影響を及ぼしているとみる。耐久消費財の伸びは個人向けクレジットの拡大に大きく支えられているが、消費者の債務決済不履行に注視する必要があるという。