2005年8月11日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十日】サンパウロ市内の交通事故で、歩行者の死亡者が車内のそれよりも多いことが明らかになった。交通技術公社(CET)が今年から新しい調査方法で、警察、監察院、消防などの関係機関の調書や報告書に基づいて作成したもので、今年第1四半期の交通事故死者は七百十四人で、このうち歩行者の轢死(れきし)が三百七十人、車内の死者三百四十四人を上回った。昨年の同時期は不完全な記録ながらも死者総数六百八十六人のうち、歩行者は三百十一人、車内が三百七十五人だった。CETは今後データバンクに集積して正確な情報とする。
轢死の原因は無灯運転など運転手のマナーにもよるが、信号や歩道、横断歩道の不整備が挙げられている。これを踏まえてセーラサンパウロ市長は一七〇〇万レアルの予算を計上して整備を指示した。同公社によると、手始めに市内十一万平米に及ぶ範囲で、歩道や横断歩道の線のペンキ塗りを実施する。十一月にサリン・ファラ・マルフ大通りから開始する。