先日訪れたパラグアイの日系移住地で「毎日四時に起きる」という婦人と話した。理由を聞くと、仕事などではなく、離れた学校に子供を通学させるためだという。
移住地内の学校では、あまりスペイン語を覚えないから―、というのがその理由。「日本語も大事だけど、この国で生きていくんだからねえ…」
日本へのデカセギによる人口流出の問題は、パラグアイでも同様だが、「二度と行きたくない」「差別的な待遇を受けた」といったブラジルでよく聞く感想は耳にしなかった。
ある一世によると、パラグアイの二、三世は日本語のレベルが高いため、仕事先でも重用され、日本人とのコミュニケーションも比較的問題ないからだという。
「…けど、そのために日本語教えてるわけじゃないんだけどね」と漏らしたのが印象に残った。 (剛)
05/8/12