2005年8月24日(水)
米農務省は十二日、世界食糧白書を発表し、〇五/〇六年農産物の国際貿易で南米産大豆が大きく伸びると予想した。船積み予想は米国が三〇九〇万トンから二九八〇万トンに減少、ブラジルは二二〇〇万トンから二三〇〇万トンに上昇。アルゼンチンが、八四〇万トンから八七〇万トンへ。伯亜両国で六六八八万トン、大豆国際貿易の四七・四%を占めることになる。米国産は四四・六%にとどまる。また同白書は〇五/〇六年の大豆供給が二・五%増え、需要が中国の二七〇〇万トン注文で四・八五%に増えるとしている。しかしブラジルの大豆関係者は、国際市場で横ばい状態が続き大きな期待は望めないとみている。
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民間資本が民間企業向け技術開発で大学のバイテク研究室に資金援助を行っている。ヴォトランチンは、バイオ専門のアレリックスとサイラ、カナヴィアリス三研究所へ二〇〇〇万ドルを投じた。いずれも大学の研究室から独立した営業法人。政府援助資金で技術開発に取り組む研究所は、フェアキャピタルが資金を管理している。研究のテーマは緑のバイテクが一番多く、新しいアグリビジネスとして注目されている。またバイテクの中で、バイオ皮膚やガンのバイテクなども新薬の開発で挑戦者が多い。カンピーナス大学が申請した特許四百件のうち、五十件がバイオ関係であった。
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データアグロは、ブラジル中央南部の〇五/〇六年度さとうきびの作付けが予想以上に拡大していると発表した。収穫は予想の三億五一〇〇万トンを二〇〇万トン超の三億五三〇〇万トンへ上方修正した。前年比では七%の増加。増加分は全てエタノールへ回されるようだ。年初の予想は三億五八〇〇万トンだったが、降雨不足で落ち込みが危ぶまれた。次農年の中央南部エタノール供給予測は、前年比一二・六%増の一五三億一〇〇〇万リットル。国際市場はエタノール、砂糖ともに需要が上向いている。