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フッチボール=「個人を鍛える」練習=大宮の少年たち、いい経験

2005年8月25日(木)

 ポン・デ・アスーカル・スポーツクラブでブラジル式のトレーニング方法を学ぶため、大宮アルディージャU14の選手、コーチら二十人が十五日に来伯した。同クラブが海外チームを受け入れるのは初めて。同チームの顧問である高橋祐幸さん(72、サンパウロ市)がチームからの依頼を受けて仲介し、研修プログラムを作成した。十八日にはパウメイラス、二十日にはポン・デ・アスーカル、二十二日にはサンパウロ(いずれもU14)との親善試合が行われた。
 約二週間、トレーニングを受けた選手たち。同クラブスタッフらが朝から付きっ切りで指導した。日本では組織を大事にしたプレーを学んでいたが、ブラジルでは全く反対。個人を重視した練習を重ねた。岡本武行強化部課長(37)は「組織的なプレーも大切だけど、どうしても個人が弱くなってしまう。だから若い時はもっと個人を鍛えてもいいと思う」と評価する。
 この日訪れた対サンパウロとの試合は1―4の敗戦となった。対パウメイラスも1―2で敗北を喫し、ポン・デ・アスーカルとの試合は引き分け。西澤正仁ジュニアユースコーチ(27)は「同じようなミスが起こったのが残念」と話し「でもいいコーチにトレーニングしてもらって良かった。スケジュールも休みなしだったけど、子どもたちも大変だと思ってない。いい経験になった」と述べた。
 望月聡監督(41)も「サッカーは世界のスポーツ。肌の色の違う人と試合することで世界レベルでの視野を養って欲しい。子どもたちは試合をするごとに体でブラジルサッカーを覚えていった」と話し、「本当にスタッフの方がよくしてくれた」と感謝を表した。
 ブラジルに親戚が住んでいるという選手の宮澤奈都輝くん(14)は「身体の強さ、足の速さがぜんぜん違う。ボールを奪ってからゴールに向う速さにびっくりした」と感想を話す。
 一行はブラジル選手権の観戦をした後、最後にもう一度ポン・デ・アスーカルとの親善試合を行い、二十五日に帰国する。