2005年8月27日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十六日】パロッシ財務相がリベイロン・プレット市長時代の助役ロジェリオ・ブラッチは二十五日、ビンゴCPI(議会調査委員会)に召喚され財務相の収賄は事実であると告発を再確認した。告発を立証する証拠の提示はなかったが、ゴミ回収企業が毎月五万レアルをパロッシ氏に供与したと供述した。また賭博業者は、ルーラ大統領へ選挙資金として二百万レアルを献金し、賭博の合法化を要請したとCPIで証言した。野党上議は事態の重大性を認識し、財務相の召喚を求めた。
財務相の元側近ブラッチは、サンパウロ州検察局での供述をビンゴCPIで再度確認した。証言を立証する証拠物件はないが、リベイロン・プレット市のバルケッテ前助役の言明をもととする証言だとした。証言が偽証か事実かを証明する人物は〇四年六月,他界し引率できないのが残念という。
ブラッチは財務相の元側近であり、連邦カイシャ総裁の元顧問であった。PT(労働者党)本部の資金捻出で奔走した当事者であるから、PTの舞台裏は熟知していると述べた。
CPIは、リベートを金額の大小に関わらず贈賄側が事実を承知しているなら、市長もリベート享受の確認がなくても事実を承知しているはずとした。
ビンゴCPIは、ブラッチが副社長を務めたレオン社の経理帳簿を公表し、毎月五万レアルの出金があったことを認めた。サンパウロ州検察局は、経理帳簿を証拠物件として受理した。
ブラッチは長時間にわたるCPI喚問が持病治療中の証人に苦痛であるが、証言内容は全て財務相の立会いで行われたことの告発であることを強調した。
ブラッチ証言はまだ終わっていないが、野党の上議は大統領へパロッシ財務相のCPI召喚を求めた。財務相がこければ、ブラジル経済もこけるでは納得できないと、ヴィルジリオ上議(PSDB社会民主党)が発言。財務相も、同じ穴のムジナだという。
ブラッチ証言は、CPIに新たな問題提起をしたと見られる。PT最後の砦へ攻撃が始まるらしい。政府は証言のPT資金捻出と賭博の関係が抽象的で、財務相召喚を根拠不足であり時期尚早とした。
いずれ財務相とブラッチの対面対決が設定される予定だが、それなりの理由が必要という意見が多い。対面対決の前に財務相の意向打診が、先という形勢のようだ。財務相は目下、召喚にもブラッチ証言にも一切ノーコメント。
もしも財務相召喚の気運が高まると、同相の古傷をほじくり返しそうだ。六年間にわたるパロッシ市政で,九件の問題が保留された。プロジェクト・ヴァーレ・リオで,レンガ一個も積んでいないのに二百万レアルが出費された。支払い証明が行われたのは、三十万レアルに過ぎない。
市公共団体役員の月給二千二百五十レアル,九ヶ月分は二重払いになっていた。必需品バスケット(セスタバジカ)では,百二十万レアルの不正入札があった。その他公共工事では数々の水増し請求があり、PT資金の捻出に余念がなかったようだ。