コラム
今度の衆院選挙は面白い。話題のホリエモンさんが国民新党の亀井静香氏に挑戦するし、政府の外交方針に反発する元駐
レバノン大使の天木直人氏が、首相の選挙区から堂々と出馬するのも週刊誌の3段物の読み物にはなる。堀江貴文氏は、あのニッポン放送の買収劇で名をうり無所属での立候補だが、云うまでもなく郵政民営化論であり、小泉首相の改革路線を支持する▼橋本龍太郎元首相の政界引退もあるし、綿貫民輔元衆院議長の自民党への離党届けと「国民新党」の旗揚げもある。どんな関係かは解らないが、これまた長野県知事・田中康夫さんが「新党日本」を結成し代表となったのも世間話としては楽しい。だが、この二つの新党が、政界を左右するほどの存在になれると思う人は、まずいまい。自民党の武部幹事長が「互助会」と揶揄したのは、云いえて妙としか申しようがない▼小選挙区の候補者はほぼ固まった。自民は290人、民主が289人。全300小選挙区のうち、280の選挙区で自民と民主が対峙する。将に政権の座を掛けての死闘だが、目下の世論調査では「自民優勢」の数字は動かない。首相が「与党で過半数に達しなければ辞職」をと語り、民主党の岡田克也代表は「政権を取れなければ代表を辞任」と表明しての選挙も、これまでの政治史の記録にはない▼おっと―忘れるところだったが、共産党の275人がある。まあ、こちらは当選云々もながら―党の名を売る方が本来の目的らしいし、政界の動きに影響は少ないと見ていいのではないか―と思うのだが― 。(遯)
04/08/27